ジョジョの奇妙な研究所

ジョジョの奇妙な冒険について色々と研究しています。
コミックスとジャンプ掲載時の違いや、ジャンプにしかないネタなどがメインになります。 所長:TOK

5部以降は総集編がまだ出ていない為、最新版の基準は電子カラー版(2013年~)を元にしています。
5部アニメ化の際に出るであろう総集編で修正されることを願います。

・53巻 偉大なる死 その⑦
誤植53_01
ラララ、と急に歌い出してます。ほんとに何してるペッシ。
「ううう うう」が正しいと思われます。「う」と「ラ」は紛らわしいよね。

・58巻 ぼくの名はドッピオ その②
誤植58_03
「自転車」とありますが、ドッピオが見ている方向で走っているのは明らかに「自動車」。
誤植58_04
自転車は「ドルン ドルルルン」なんて音出しませんしね。

・59巻 キング・クリムゾンV.S.メタリカ その⑤
誤植59_01
「は『レ』・・・なな」となってますが、「ひとりでは・・・死なねえっ」と言ってたので「ひと(りで)は『し』なな(い)」となるはず。
「し」と「レ」は紛らわしいよね。

・62巻 鎮魂歌は静かに奏でられる その④
誤植62_01
「『ボ』ルチーニ」となってますが、正しくは「『ポ』ルチーニ」(イタリア語でporcino。複数形でporcini)。

・62巻 鎮魂歌は静かに奏でられる その⑥
誤植62_02
       ←修正前 修正後→
こちらは修正済。ナランチャと言われたので「違う人だ」と応えた、で意味は通じそうですが、「違うんだ」の間違い。
「ん」と「人」は紛らわしいよね。
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・29巻 あらすじ
誤植29_01
コミックス冒頭のあらすじに載っている東方仗助の説明です。
「血縁上は承太郎の『甥』にあたる。」
とありますが、正しくは承太郎の『叔父』です。
↑こちら初版ですが、↓後の版で『叔父』に修正されました。
誤植29_03
しかし、せっかくここで直したのに・・・
・29巻 空条承太郎!東方仗助に会う その②
誤植29_04
今度は作中の説明で「甥」と「叔父」が逆になりました。
雑誌掲載時や初版では問題なかったのに、わざわざ間違った修正がされています。
恐らくその時の担当が背景を理解せずに間違いと勘違いして直してしまったのかもしれません。
これも後の版で修正されて元に戻りました。

・33巻 レッド・ホット・チリ・ペッパーその②
誤植33_01
正しくは「ンなこた――」だと思われますが、総集編でも未修正。

・33巻 レッド・ホット・チリ・ペッパーその⑥
誤植33_03
微妙な所ですが「どらあっ」が正しいと思われます。「ど」と「で」は手書きだと区別つき辛い文字なので、写植時のミスの可能性が。未修正。

・39巻 シアーハートアタック その⑪
誤植39_01
康一が盗み見た吉良の免許証の住所は「浄禅寺1-128」。しかし康一が伝えたのは「浄禅寺1-28」。惜しい。
そして「浄禅寺」ですが、作中に出てくる住所や地図によると、「定禅寺」が正しいです。
誤植39_02
というわけで総集編では「定禅寺1の128」に台詞が修正されました。
誤植39_04
ただし、免許証の文字は浄禅寺のまま。手書き文字は修正し辛いんでしょうかね。
で、その免許証ですが、いくつかおかしな点があります。
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・誕生日と交付が西暦表記になっている。
・1998年=平成10年なので、有効期間が1年しかない(通常3年)。
・有効期間が誕生日(1月30日)までなのに、交付日がそれを過ぎた2月1日に。
・作中が平成11年6月頃なので、すでに有効期限が過ぎていることに。
あと、平成6年5月に施行された道路交通法改正により、5年以内(平成11年5月まで)に運転免許証を随時、更新時に小型化するよう規定されました。
この吉良の免許証のデザインは小型化される前のものですが、平成10年交付であれば新しい免許証になっているはずです。
まぁこの話が掲載されたのが平成6年(1994年)4月頃なのでしょうがないことですが。

ちなみに、アニメでは住所がなぜか「勾当台」に変わってます。
誤植39_03
そして免許証のデザインは前述の小型化後のものになっていますが、有効期間の表記が平成14(2002年)年6月の道路交通法改正後のもの(誕生日から1か月後まで有効)になっているので、結局時代設定に合っていないことに・・・。
参考:
 運転免許証の歴史 http://www9.plala.or.jp/hiyotrio/newpage024.htm
 免許証の有効期間 http://www.takaragaike.co.jp/ihan/kousin.html 

・44巻 チープ・トリックその③
誤植44_01
露伴のアドレス帳。「ADRESS」となってますが、正しい綴りは「ADDRESS」。
あと、ここでも「浄禅寺」です。
総集編でも未修正。アニメではどうなるか?
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・13巻 戦慄の侵入者の巻、裁くのは誰だ!?の巻
誤植13_02
この回の『法皇の緑』のルビがハイエロファント・エメラルドになっています。
しかし肉の芽を抜いて仲間になった後の人物紹介では「ハイエロファント・グリーン」となっています。
これは文庫版以降では修正されましたので、仲間になって改名とかそういう設定ではなかったようです。
誤植13_03
しかし、ここだけであれば一時的なミスで済みますが、コミックスのキャラクター紹介では3部最終巻まで(死亡しても)ずっとエメラルドのルビとなっていました。
誤植14_01
どこかで気づかなかったのでしょうか?
 
・14巻 力 その①
誤植14_05
             ←修正前 修正後→
「あなたの「スタンド」はやつらの敵ではない」
だと、DIOの『世界』はジョースター達に敵わないということになってしまう(実際そうなりますが)。
これも長い間放置されてましたが、JOJONIUMにて正しい表現に修正されました。

・15巻 皇帝と吊られた男 その③
誤植15_02
『魔術師の赤』ではなく、『魔法使いの赤』になってます。総集編にて修正されました。
 
・19巻 女教皇 その③
誤植19_01
『法皇』が『教皇』になっています。女教皇の回だったので、ごっちゃになってしまったんでしょうかね。文庫版で修正済。

・20巻 「愚者」のイギーと「ゲブ神」のンドゥール その⑤
誤植20_03
イギーが「犬」と言っています。もはや訳が分からず元が何だったのかも想像できません。
こちらも長らくそのままで、総集編にて「アゥ」というセリフに修正されました。
誤植20_04

・25巻 ダービー・ザ・プレイヤー その⑨
誤植25_01
ダービー弟が賭けたのは「左のパンチ」ですが、スタープラチナが実際に出したのは「右のパンチ」で、弟はそれを読んで避けています。
誤植25_02
なので上のコマのセリフは「右のパンチ」が正しいはずです。
こちらはJOJONIUMでも未修正ですが、アニメでは「右のパンチ」というセリフになっています。

・26巻 亜空の瘴気ヴァニラ・アイス その③
誤植26_04
             ←修正前 修正後→
DIOと呼び捨てにしちゃってます。文庫版にて様付けに修正されました。

・27巻 DIOの世界その③
誤植27_01
語尾が「ですら~」な変なキャラ付けされてます。文庫版で「ですから~」に修正。

・28巻 遥かなる旅路 さらば友よの巻
誤植28_01
こちらの記事でも書いていますが、ボー・デレク主演の1981年の映画タイトルは「類人猿ターザン」ではなく「類猿人ターザン」です。
こちらは未修正。アニメでも類人猿のままでした。
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こちらのインタビューにある通り、先生は基本的に一度描いたもの(商品として世に出たもの)は描き直さない主義のようで、ツェペリさんの家族居ない発言といったストーリー上の重大な矛盾点でもない限り、誤植や描画ミスはそのままであることが多いです。(といいつつSBR以降はコミックス化の際に結構修正してますが)

そうして長年放置されていた誤植ですが、文庫本化(2002年~)の際にいくつかの誤字・脱字や表現的な問題での修正が行われました。(それ以降のコミックスにも修正が反映)
そして総集編(2012年~)の発売に合わせて、更にいくつかの誤植が修正されました。

今回は、それでもまだ未修正のまま残っている誤植、既に修正済みだけど印象に残る誤植を主に纏めてみました。修正済確認の基準は総集編とJOJONIUM(2013年~)を元にしています。(ただし巻数・タイトルはコミックスのものを表記)
もしかしたらコミックスの最新版では修正されているものもあるかもしれません。

・1巻 侵略者ディオの巻
誤植01_01
これについてはこちらの記事を参照。

・2巻 生ける死者の襲撃の巻
誤植02_01
「KUWAAAAA!!」のルビが「ククアアア」になってます。
本来はクワアアアだったけど、「ワ」と「ク」を間違ったものと思われます。
確認した限り未修正です。

・10巻 シーザー孤独の青春の巻
誤植10_04
               ←修正前 修正後→
工具のルビがペンチになっていますが、絵を見る限りレンチですね。
こちらは文庫版で修正済です。

・13巻 悪霊 その正体!の巻
誤植13_01
ジョナサンは承太郎から見れば4代前です。
こちらは長らく修正されていませんでしたが、総集編(2013年7月)にて4代前に修正されました。 
 
ジョジョの誤植と言えば、花京院のハンカチも有名ですね。
・13巻 戦慄の侵入者の巻
誤植13_04

              ←修正前 修正後→
幽波紋の「紋」が「絞」になっています。「ゆうはじめ」?「ゆうはしぼり」?なんて読むんでしょうね。 
こちらは文庫版にて修正されてます。 
実はこの「紋」→「絞」のミスは多く、
・10巻 死闘175mの巻
誤植10_01
・12巻 驚異の赤石パワーの巻
誤植12_01
・16巻 女帝その③
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と、過去にも、その後にも何度か間違えていました。
これらはいずれも文庫版化に際し修正されました。
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季刊エス 2003年夏 Vol.3 のインタビュー記事
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荒木飛呂彦 個展 in PARIS
『ジョジョの奇妙な冒険』で圧倒的人気を誇る荒木飛呂彦がパリで個展を開催した。
第六部ストーン・オーシャン編も完結したばかりで、さみしい思いをしていたファンには嬉しいニュースだ。
今回は情報誌初!の独占取材でフランスの個展情報を紹介しよう。
2003年4月10日~30日、GALERIE ODERMATT-VEDOVI(PARIS, FRANCE)にて開催。
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「Giorno in Spring ,2003」84×59cm、イラストボード、アクリル絵の具

今回の個展は荒木さんたっての希望で実現したという。
荒木さんは「僕は世界に一枚しか存在しない『絵』というものにひかれるんだよね」という。確かに、つねに独創的で魅力あるイラストを描き続けてきた作家である。今回はそんな『ジョジョ』作品をもって、フランスでの個展。彼のイラストは西洋絵画の伝統ある画廊の人にどう受け止められたのだろうか?
漫画というフィールドから新たなジャンルへ挑戦を挑む荒木さんと画廊のオーナー・ヴェドヴィ氏に話を伺った。
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――今回フランスで個展をされるにあたってきっかけはどんなことだったんですか? 作家さん主導で、というのは珍しいと思うのですが。
荒木 僕のマンガというのは十五歳くらいから二十代の人が読むものだと思うんだけど、ある時九歳の女の子が僕に対して「絵、じょうずね」っていってくれたんですよ。それがね、嬉しかったの。マンガを読んでもいないのに、僕の絵にだけ興味を持ってくれていたのね。それと年寄りの人もやりなさいよっていうわけよ。それで、「そうなの?」って感じてやろうと思って。でも日本人よりも海外の方はどういう風に見るんだろうなと思って、その後いろんな人と知り合ってフランスでの個展になったの。自分でも驚いてはいるんですけど、きっかけは小さな子供。
――なるほど。では、画廊のオーナーとしては個展の開催依頼があったときにどのように思われましたか? こちらの画廊はいつもはルノアールやシャガールなどを展示している老舗の画廊だと伺ったので、とても新しい挑戦だったのではないかと思うのですが。
ヴェドヴィ まず私は抽象絵画の画商として、今世界的に注目されているマンガやアニメに非常に興味があったんです。そして村上隆さんなどの絵を拝見して非常に憧れを持っていた。そして何か新しいことを始めたいという気持ちがあって、お話が来たときにすぐ繋がりが持てるような感じがあった。だからそれが運命の繋がりだったんだと思います。また、同時期にトーマス・アルノーの、この人は有名なアニメの抽象絵画の画家なのですが、その人の絵を私は非常に好んで見ていました。でも彼が成功しているのは、アニメのテクニック、アニメの原画のイラストを出していること、色遣いもアニメのものにしていることが原因だと思うのです。そうした彼の持ち味に非常に興味を持ったことが、やはり荒木さんの展覧会に繋がったんだと思います。
――それは、日本的なアニメやマンガをご覧になって、西洋絵画にはない特殊な感じを受けるということでしょうか?
ヴェドヴィ 今までのものの考え方でいけば、フランス人もマンガやアニメは子供の読むものと思っていたのです。ですが、村上隆さんにしても奈良美智さんにしても素晴らしい芸術を発表してらっしゃる。そのことがフランスやヨーロッパでも認められている。それはやはり芸術として認めたということで、それに私も共感するということです。だからマンガのイラストレーションも抽象絵画の一端に入るという風に私たちは思っています。それは私たちだけではなく、ヨーロッパ人の芸術感覚だと思います。もちろんフランスでも若い人たちはマンガを好みます。ですから『ジョジョ』がフランス語版で出ていますが、買っている読者は十代から二十歳くらいの子供たちかもしれない。でも彼らも芸術性がなかったら絶対好まないんです。芸術性があるからこそ子供達の夢の中でもそれが受け入れられたと思うので。
――ヴェドヴィさんは抽象画としてご覧になっているそうですが、お描きになっている立場としてはどう思われますか?
荒木 自分的には抽象絵画というよりも西洋の古典技法に影響を受けているので、例えばベラスケスとかゴーギャンの色の配置が大好きで研究してるところがあります。それをマンガに取り入れているところはある。だから抽象絵画という概念はないです。むしろ取り入れて融合しているフュージョンの感覚はあるかな。マンガ家はたくさんの役割を持っていて、脚本家やカメラマンや俳優などがあったりするけど、画家みたいなところもあるのかなって思う。僕はそういうところに力を入れているというか、そういうタイプの漫画家だと思うので。でも抽象絵画は好きで見てはいますけど、概念は僕にはあんまりない。むしろどちらかというと古典的な方に意識はいってるから、なんというか・・・・・・ネオベラスケス?
――なるほど(笑)。古典絵画がお好きで見ていらして、そこから色の法則などを追求なさっているとのことなんですが、そういうところはヴェドヴィさんもお感じになりますか?
ヴェドヴィ 彼の作品の色の使い方が非常に美しいということから、やはり印象派の絵を非常に見てらっしゃるなという感じはします。でも抽象絵画、いわゆるコンテンポラリーの絵画もジャンルとしてとても構図に動きがある、雰囲気がある、色も非常に多く遣う。そしてやはり彼の作品の中にも非常に動きを感じる。動きがあると同時に美しい色遣いがある。そこが何か夢を膨らますように私には感じます。
――確かにキャラクターのポーズなども凄く独特で、マンガのモノクロ原稿でも非常に面白い構図があるんですね。それは荒木さんの特徴の一つだと思うのですが、そういうところも同じように見てらっしゃるのでしょうか?
ヴェドヴィ 一つ一つの、一コマ一コマの絵のデッサンが非常によくできているというところに感動があります。
――日本では最近はデッサンを取れた上でいかに自分なりにデフォルメするかというのが問題なのですが、その大先輩が荒木さんみたいな方なんですけれども。これから日本でマンガとかアニメーション、そういうものに携わっている方たちに期待されることはありますか?
ヴェドヴィ 日本の終戦後というものは、マンガの社会、アニメの社会、そういった芸術面でもアメリカから非常に影響を受けてこられた。しかしこれからの社会では日本のアニメというものが世界に影響を与えていく。日本のアニメーション、マンガの社会というものが世界に知られているということはみなさんが感じてらっしゃるわけです。そのように認知しているでしょうから。だからこれからは若い人たちが非常に出やすい形で発達して行くんじゃないでしょうか。
――なるほど、面白いですね。国内で作品を描いてる立場ではそういうことはなかなか分からないですから。海外で日本のマンガやアニメが流行っているといわれてもピンとこないんです。他の人からどう見られているのか、特に海外からそういう風に見られているという事はとても面白いです。
ヴェドヴィ 我々はやはり今までの既成概念に囚われている。新しい若者たちが自由な立場でもって世界的に視野を広げながら、自由な社会で何かをするということが、アニメやマンガを描くということも含めて、新しい意見になってくるんじゃないでしょうか。
――ちなみに今回は荒木さんの展覧会ということで、個人的に荒木さんの絵のどこらへんが一番面白いと思われますか?
ヴェドヴィ まず美しいこと。美しさを追求するということがこの社会からだんだんなくなってきている。また、新しい、今までなかったようなエリアに踏み込んでいること。私が子供の時に見たマンガ、子供の時に見たアニメというものとは全然違った新しい社会を創造してらっしゃる。そういうこともわたしが興味を持っていることです。個人的なお話になりますが、私には六才の男の子がいてその子がもうすでにマンガという言葉を使っている。ということは日本の「マンガ」という言葉がフランス語化しているということなんです。それだけ日本のアニメ、マンガが浸透しているという風に理解しています。そもそもわたくしの息子は荒木さんの『ジョジョ』の大ファンなんです。
――そうなんですか? 読者は世界中にいるということですね。
ヴェドヴィ そういうことです。たくさんいるということですよ。
――じゃあフランス展だけでなく、また別の国や土地でも展覧会を開催するといいかも知れませんね。
ヴェドヴィ 私の両親はベルギーのブリュッセルにある老舗の画廊なのです。ですからたぶん次回はベルギーでも公開させていただくことになるかもしれません。そうしたいと私は思っております。
――もう次回の予定があるようですね(笑)。
荒木 ヴェドヴィさんからいわれると。プロポーズがあったら地の果てまで行ってもやりますよ(笑)。すごい喜んで。
――じゃあ、次回展覧会を楽しみにしていますということで(笑)。ちなみに、今後こういう風に絵を描いていきたいというような抱負みたいなものがありましたら。
荒木 僕はいつも「勇気」みたいなものをテーマに絵を描いてるんです。やっぱり読んでる人に元気を与えたいかなって。ネガティブな方向には走らない、そこだけ気をつけて行こうと思っています。
――九歳の少女や六歳の少年もファンですからね(笑)。今日はどうもありがとうございました。

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個展レポート
 漫画のイラストを抽象画として
 今回の個展が行われたのは、オーデルマット―ヴェドヴィ画廊。ここはクリスチャン・ラクロワなど高級ブランドのブティックが建ち並ぶフォーブル・サントノーレ通りに面し、フランスの大統領官邸・エリゼ宮のすぐそばにある老舗の画廊だ。インタビューでも出たように、普段はルノアールやシャガールなどを展示しているということで、今回のように漫画のイラストを抽象絵画として展示するのは大きな挑戦だったそうだ。
 もちろん、その背景には村上隆や奈良美智など日本の現代美術のアーティストたちが評価されていることがある。また、フランスのテレビで『ドラえもん』や『遊戯王』が放映されており、日本の漫画・アニメが浸透していることもあるのだろう(ちなみにこの二作品は、個展会期中朝の八時台に放映していた)。
 そんな中で、漫画・アニメの絵を「新しい抽象画」として位置づけたいというヴェドヴィさん。今回の個展に関してだけでなく、新たな時代の流れをこのように考えているそうだ。「新しい世代の代わり目だし、新しい抽象絵画の時代はマンガの社会じゃないかと思います。それに対してはわたしの目は狂っていないと思うのです」
 老舗でありながら新たな挑戦を忘れない。それは、漫画家でありながら絵画としてどう見えるのか?にチャレンジした荒木さんと響き合うスタイルではないだろうか。

ジョルノとジョリーン 描き下ろしの二作品
 画廊の正面に飾られたのが四八ページ(※↑)に掲載したジョルノの新作イラスト。このページ(※↓)に掲載したジョリーンの作品とは対になる、描き下ろしの二枚だ。八四×五九センチという大きなサイズで描かれたジョルノは画廊の玄関の美しさと相まって存在感充分。もちろん、道行く人が足を止めて見入るシーンもあり、年代も若い女性からスーツ姿の中年男性、おばあちゃんなどさまざま。ちなみにジョリーンのイラストは、ジョルノの作品の「真下」に展示。画廊の地下(非公開)に設けられたスペースに飾ってあり、一階の床に空いたガラスごしの小さなスペースから覗くという構成だ。これはガラスを鏡に見立ててた面白い構成で、荒木さんらしい遊び心のある演出。
 余談だが、ジョルノにそっくりと言われていたオーナーのヴェドヴィさん。荒木さんいわく「あんまり似てるから、それで気に入ってくれたのかな?」と冗談をいうシーンもあった。
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「Jolyne in Spring, 2003」84×59cm、イラストボード、アクリル絵の具
 
ファンもたくさん来場
 オープニング初日はたくさんのファンが来場し、会場は一時混雑状態に。ファンの多くは日本語版のコミックスを手にしてサインを求めていたが、中にはLDを持参している人も。四十枚近く飾られた原画をしげしげと眺めながら漫画について語る姿は日本とほどんど変わらない。中にはベルギーから来たという大学生もいて、ネットのファンサイトで出会い、グループで来たそうだ。
 また、漫画のファイルを持参して荒木さんにアドバイスを求めていた人も。荒木さんいわく「日本人は線で描くような人が多いけど、フランスの方は面で描くようなタイプが多くて違いがあるよね」など親身に相談にのる一幕もあった。他にも『ジョジョ』作品のゲームやアニメなどの質問が相次ぎ、一時はファンによるミニインタビューのような雰囲気に。
 そして、帰りには芳名帳に感想を記していたが、そこにはもちろんジョジョキャラが。フランス語版は第三部までしか発売されていないとのことなので、日本の読者には懐かしい承太郎などが描かれていた。
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manga オモ!001(2003年冬)号に掲載されたエッセイ
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『霊感』について
 自分で言うのもなんだけど、自作『ジョジョの奇妙な冒険』でこういうテーマを何年も描いてるだけあって、超能力だとか霊感だとかいったものは、実際のところ本当にあるのかどうか? 異常に興味がある。
 UFOだとか宇宙人はまったく信じない。(侵略して来るなり友好結ぶなり、やるならさっさとやりなよ、子供の時からずっと待っているのに・・・・・・。というのがその理由)
 だが、超能力だとか幽霊といったものはどう考えればいいのか? 自分的には霊感みたいなものはないのだが、出会ったような気がするっていうのが過去3回ある。その体験を分析してみるのもなんかちょっと人生にとって大切な事かもしれない。

(BATTLE1)
 10年くらい前、イギリスのエジンバラのホテルの部屋で女性の幽霊を見た。夜中目を覚ますと外人の女の人がベッドのまわりをうろついているので、「こりゃ幽霊だ」と思った。でも、取材とかでスゴく疲れてたので「面倒くさいなあ、眠いのに」と思ったとたん、部屋から出て行った。

(BATTLE2)
 アシスタントに言うと恐がると思ったから言わなかったんだけど、仕事場のキッチンに老人の幽霊が出た。といっても見たわけではなく、食器がカチャカチャいう音とか、誰もいないのに水道がビチャビチャ流れる音とかで、おもに深夜ひとりで仕事している時。
 老人だとわかったのはたまたま撮った写真に写っていたから。「リビング(仕事机のある場所)に入ってきたら、神主呼んでお祓いしてもらうぞ」と言ったら、数年間ずっと台所限定の幽霊になり、仕事場の方には律儀にも入ってこなかった。
 やっぱり気が変わって、神主呼んでお祓いしてもらったら、もう出なくなった。

(BATTLE3)
 これはヤバかった。温泉旅館に泊まってる時に、和服の女性が出た。これまた夜中、目を覚ますと30歳ぐらいの女性がぼくに背を向け、テーブルの上でポットからお茶をついでいる。
 最初、幽霊と思わず仲居さんだと思って、「何してるんですか?」と言ったとたん、ぼくの布団の上にそのままうしろ向きにジャンプしてのっかってきた。ここでやっと、幽霊なのかもと思った。恐くて金縛りになったと思う。顔は見えない。顔は見えないが、布団の上をずるずるとはい上ってくるのがわかる。手に急須を持ってるのが見えた。
「まさか、もしかして、お茶をぼくの顔にかけようとしているのか?」
 そう思ったとたん、急に怒りがわいてきた。
 ここで自分の性格がわかった。なめられるとキレるみたい。力のかぎり、掛け布団をつかむと、部屋中布団をふり回して暴れ回った。
 電気をつけると和服の女性は消えており、テーブルの下に急須が落ちて、冷たいお茶がこぼれていた。(昨晩残したお茶か?)

 人に話すと「夢だよ」とみんなが言う。「作ったな」とも言われる。自分でも、実際のところ幽霊だったのかどうかわからない。脳内に、ある化学物質が出ると幻覚を見るらしいとも言われるし。
 幽霊か幻覚かどっちにしてもこういう出来事に出会ったら「敬意」を払う態度をとるのが一番だと思った。ストレスだとか疲労のために見た幻覚だとしても「敬意」を払って謙虚にしてれば心は休まると思うからだ。
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