ジョジョの奇妙な研究所

ジョジョの奇妙な冒険について色々と研究しています。
コミックスとジャンプ掲載時の違いや、ジャンプにしかないネタなどがメインになります。 所長:TOK

タグ:コラム

manga オモ!001(2003年冬)号に掲載されたエッセイ
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『霊感』について
 自分で言うのもなんだけど、自作『ジョジョの奇妙な冒険』でこういうテーマを何年も描いてるだけあって、超能力だとか霊感だとかいったものは、実際のところ本当にあるのかどうか? 異常に興味がある。
 UFOだとか宇宙人はまったく信じない。(侵略して来るなり友好結ぶなり、やるならさっさとやりなよ、子供の時からずっと待っているのに・・・・・・。というのがその理由)
 だが、超能力だとか幽霊といったものはどう考えればいいのか? 自分的には霊感みたいなものはないのだが、出会ったような気がするっていうのが過去3回ある。その体験を分析してみるのもなんかちょっと人生にとって大切な事かもしれない。

(BATTLE1)
 10年くらい前、イギリスのエジンバラのホテルの部屋で女性の幽霊を見た。夜中目を覚ますと外人の女の人がベッドのまわりをうろついているので、「こりゃ幽霊だ」と思った。でも、取材とかでスゴく疲れてたので「面倒くさいなあ、眠いのに」と思ったとたん、部屋から出て行った。

(BATTLE2)
 アシスタントに言うと恐がると思ったから言わなかったんだけど、仕事場のキッチンに老人の幽霊が出た。といっても見たわけではなく、食器がカチャカチャいう音とか、誰もいないのに水道がビチャビチャ流れる音とかで、おもに深夜ひとりで仕事している時。
 老人だとわかったのはたまたま撮った写真に写っていたから。「リビング(仕事机のある場所)に入ってきたら、神主呼んでお祓いしてもらうぞ」と言ったら、数年間ずっと台所限定の幽霊になり、仕事場の方には律儀にも入ってこなかった。
 やっぱり気が変わって、神主呼んでお祓いしてもらったら、もう出なくなった。

(BATTLE3)
 これはヤバかった。温泉旅館に泊まってる時に、和服の女性が出た。これまた夜中、目を覚ますと30歳ぐらいの女性がぼくに背を向け、テーブルの上でポットからお茶をついでいる。
 最初、幽霊と思わず仲居さんだと思って、「何してるんですか?」と言ったとたん、ぼくの布団の上にそのままうしろ向きにジャンプしてのっかってきた。ここでやっと、幽霊なのかもと思った。恐くて金縛りになったと思う。顔は見えない。顔は見えないが、布団の上をずるずるとはい上ってくるのがわかる。手に急須を持ってるのが見えた。
「まさか、もしかして、お茶をぼくの顔にかけようとしているのか?」
 そう思ったとたん、急に怒りがわいてきた。
 ここで自分の性格がわかった。なめられるとキレるみたい。力のかぎり、掛け布団をつかむと、部屋中布団をふり回して暴れ回った。
 電気をつけると和服の女性は消えており、テーブルの下に急須が落ちて、冷たいお茶がこぼれていた。(昨晩残したお茶か?)

 人に話すと「夢だよ」とみんなが言う。「作ったな」とも言われる。自分でも、実際のところ幽霊だったのかどうかわからない。脳内に、ある化学物質が出ると幻覚を見るらしいとも言われるし。
 幽霊か幻覚かどっちにしてもこういう出来事に出会ったら「敬意」を払う態度をとるのが一番だと思った。ストレスだとか疲労のために見た幻覚だとしても「敬意」を払って謙虚にしてれば心は休まると思うからだ。
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マンガ オモ! 2002年1月増刊号に掲載
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洋楽しか聞かない理由
 最後にちゃんと聞いた邦楽は、たぶんシーナ&ザ・ロケッツの『ユー・メイ・ドリーム』だと思う。紅白歌合戦はまず25年以上は見てないし、桑田佳佑だとか松任谷由実、宇多田ヒカル、浜崎あゆみ。名前は雑誌でみてすごい有名らしいってのは知ってるけど、どうゆう歌を歌ってる人なのかまったく知らない。
 家にある邦楽アーティストのCDはたった一人、渡辺貞夫。
 どうしてわたしはこんな人間になっちゃったのか?邦楽は本当にまったく聞かない。
 人と邦楽の話がまったくできない。すぐ話題を「浜崎あゆみのマツゲは本物ですか?」などと違う方向へ、持っていってしまう。音楽誌のインタビューで「邦楽ベスト5」をあげてと言われて、教師の前で九九を忘れた小学生のようにこおりついてしまった。
 なぜこんなんなっちゃったのか?
 答えはたぶん自分がマンガ家だからじゃあないかと思う。
 仕事をする時はBGMにあらゆる音楽はずっと流して聞いているのだが、仕事中の自分の意識はマンガの中の登場人物の心情に集中されている。キャラクターの喜怒哀楽を考慮しながら絵を描いてるわけだ。そこにBGMが日本語の歌詞で「わたしは天使なの」とか「寂しさには負けない」だとか「胸が痛い」とか言われると。今そーゆーシーン描いてんじゃあないんだけどなーと、気分的にジャマなのだ。時にはなぜか怒りとかわいてくる歌詞とかあるし、おまえにそんな事言われたくないよ、なんてムキに思ってしまうものもあって、日本語は感情がストレートすぎる、仕事中には向いてない。・・・というわけで、だんだん邦楽は聞かなくなってしまったのだ。と自分で分析する。
 で・・・ずーっと聞いてないとどうなるのか?タクシーとかに乗ったりして、運転手が聞いてるラジオからたまたま半強制的に邦楽を耳にしたりするのだが、これが全部同じ歌手同じ曲に聞こえるような感覚に自分がなってる事に気づいた。
 明らかに感覚の衰退だと思った。音楽は勉強し続けなくてはならないものであるのは確かなようだ。
 ・・・で、わたしは「洋楽だけ聞いてよ」っと思ったのだ。
mangaomo02
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